ビットコインダイヤモンド(BCD)は、2017年11月におこなわれたビットコインのハードフォーク(HF)によって誕生しました。
ビットコインキャッシュ 、ビットコインゴールドに続く、3番目のHFコインです。下記では、ビットコインダイヤモンドについて詳しく解説していきます。
ハードフォーク(HF)とは
暗号資産(仮想通貨)におけるハードフォークとは、仕様の変更を意味します。ハードフォークが行われると、従来のものとの互換性がなくなるため、新しい暗号資産が誕生します。例えば、ビットコインは、これまでも幾度となくハードフォークを繰り返したことで、「ビットコインキャッシュ」「ビットコインゴールド」「ビットコインダイヤモンド」「ビットコインシルバー」などの新通貨が誕生しました。
引用:SMBC日興証券
仮想通貨ビットコインダイヤモンド(BCD)とは?

概要
通貨名 | ビットコインダイアモンド/Bitcoin Diamond |
通貨単位 | BCD |
発行上限枚数 | 210,000,000 BCD |
発行日 | 2017年11月24日 |
公式サイト | https://www.btcd.io/#/ |
公式ツイッター | https://twitter.com/BitcoinDiamond_ |
公式テレグラム | https://t.me/BCDcommunity |
ビットコインダイヤモンドは、2017年11月24日にビットコイン3度目のハードフォークによって誕生しました。通貨単位は「BCD」です。公式サイトはこちら。
従来のビットコインのハードフォークではビットコインキャッシュやビットコインゴールドが誕生しており、これらは1BTCの保有に対してそれぞれ1BCH、1BTGが付与されていました。
しかし、ビットコインゴールドでは1BTCに対し、10BCDが付与されています。(2017年12月当時で1BCD = 0.003BTC)
なぜハードフォークは繰り返されるのか?
ビットコインはハードフォークを起こし、それによってビットコインキャッシュ (BCH)やビットコインゴールド(BTG)といった新たなコインが生まれてきました。それでは、なぜビットコインは何度もハードフォークを繰り返すのか?
それは、ビットコインを利用する人たちの増加に伴う「送金処理速度の低下」を解決するために起こります。
ビットコインでの取引には『承認』という処理が必要となっています。しかし、ビットコインがより拡大していき、取引数が増加すると、その膨大な取引数に承認が追いつかなくなり、処理速度が急激に落ちてしまう可能性が出てきます。こういった問題を解決する方法は2つあります。
一つは「分裂することで取引を記録する台帳のサイズを大きくするという方法」です。イメージとしては「中身の大枠は変えずに、既存のものとは違う大きい箱を使うことでより多く詰め込む」といったような感じです。
もう一つは「分裂をおこなわずに取引データを圧縮するという方法」です。イメージとしては「既存の箱は変えずに、中身を小さくすることでより多くを詰め込む」といった感じです。
最初の方法でハードフォークがおこなわれる場合、既存のビットコインで使われていた台帳に記録していた取引記録を引き継ぐことはできません。
したがって、必然的に元のビットコインから派生した新しいコインが発行されることになります。ここで生まれた新しいコインは、ビットコインとは全く別のコイン(アルトコイン)として扱われます。
ビットコインキャッシュおよびビットコインゴールドに関して詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。
仮想通貨ビットコインダイヤモンド(BCD)の特徴

ビットコインキャッシュは主に送金処理速度の低下を改善するため、ビットコインゴールドはマイニングの非中央集権化のためにハードフォークされたという経緯があります。
そしてビットコインダイヤモンドは、主に下記3つの目的からハードフォークされたと言われています。
- プライバシー保護
- ブロックサイズ拡大
- 通貨の総発行量を増やし新規参入障壁を下げる
プライバシー保護
ビットコインダイヤモンドは匿名性を備えた仮想通貨です。匿名通貨として有名なのは、他にもDash、Monero、Zcashなどがあります。
ビットコインの場合、取引ごとにすべてがブロックチェーン上に記録されているため、いついくら送金されたかなどの情報は、トランザクションのデータを追跡すれば全てわかってしまいます。
しかし、ビットコインダイヤモンドの場合は「取引履歴を暗号化する」ことによって、プライバシーを保護することができます。
ブロックサイズ拡大
ビットコインダイヤモンドのブロックサイズは、ビットコインキャッシュ と同じ8MBです。ブロックサイズを拡大することで送金処理の向上が見込め、送金手数料を抑えることが期待されます。
総発行量がビットコインよりも多い
ビットコインダイヤモンドの総発行量は2億1千万枚で、ビットコインの10倍もの発行量を誇っています。総発行量が増えることにより、1BCDの価格は1BTCの価格よりも安くなります。
上記のことから、1BTCが数百万など聞いて、ビットコインにはなかなか手が出せないと考える人たちにもアプローチしていく狙いがあると伺えます。
GPUでマイニング
ビットコインは「ASIC」というマイニングに特化したコンピュータでマイニングをおこないますが、ビットコインダイヤモンドは画像処理などにも使われる「GPU」によってマイニングをおこないます。
そのため、ビットコインダイヤモンドはOPTIMIZED X13というGPUマイニングに適したアルゴリズムを採用しています。
開発チームが不透明
ビットコインダイヤモンドの開発チームは「ビットコインダイヤモンド・ファンデーション」という名前で活動しているようですが、具体的にどのような人が開発をしているかといったことまでは明らかにされていません。
中国の取引所で取り扱いが多いことから、中国と関わりのある集団や人物が関わっているのではないかと噂されていますが、実情は謎に包まれています。
仮想通貨ビットコインダイヤモンド(BCD)の取り扱い取引所・購入
ビットコインダイヤモンドは2022年11末現在、国内外合わせて38の取引所で取り扱われています。このなかで、ビットコインダイヤモンドを取り扱う日本国内の取引所は「フォビジャパン」のみとなっています。
Binance、Hitbtcといった海外の有名な取引所においても取り扱いがあり、手数料も安価なため(0.1%程度)、慣れている方はこちらを利用するといいでしょう。
まとめ

- ビットコインダイヤモンドはビットコインからハードフォークされて生まれた仮想通貨
- 匿名性に強みがある
- ブロックサイズは8MB、取引処理速度の高速化が期待されている
- GPUマイニングに適したアルゴリズムを採用している
- 国内で扱っている取引所はフォビジャパンのみ、バイナンスなどの海外取引所での取り扱いが中心
- 開発陣の素性が不透明