本記事で紹介するのは仮想通貨NEO(ネオ)です。中国版のイーサリアムと呼ばれる中国発祥のとても人気の高い仮想通貨です。イーサリアムと同様、DAppsやスマートコントラクトを構築できます。
NEOはどのような仮想通貨なのか、今後高騰する可能性はあるのか、その特徴やチャート、将来性、取引所での購入方法まで徹底解説します。
仮想通貨NEO(ネオ)とは?中国版イーサリアムと呼ばれるコイン

NEOの基本情報
通貨名 | Neo(neo・ネオ) |
取引開始日 | 2016年10月26日 |
発行上限 | 約1億NEO |
時価総額(2022年11月現在) | ¥65,179,323,079 |
価格(2022年11月現在) | ¥927.48 |
コンセンサスアルゴリズム | DBFT |
公式サイト | https://neo.org/ |
公式フェイスブック | https://www.facebook.com/NeoBlockchainOfficial |
公式テレグラム | https://t.me/NEO_EN |
公式ツイッター | https://twitter.com/neo_blockchain |
公式ディスコード | https://discord.com/invite/rvZFQ5382k |
公式ミディアム | https://medium.com/neo-smart-economy |
ホワイトペーパー(日本語) | http://docs.neo.org/ja-jp/ |
Reddit(海外の掲示板) | https://www.reddit.com/r/NEO/ |
NEOの概要
NEO(ネオ)は分散型ネットワークで『スマートな経済』を目指した非営利団体(コミュニティ)の中国発祥人気のブロックチェーンプロジェクトです。
『スマートな経済』ではブロックチェーン技術とデジタル身分証明を活用して資産をデジタル化します。さらにスマートコントラクトを使用することで、デジタル資産の管理を自動化します。
またNEOが中国版イーサリアムと呼ばれている所以は、分散型アプリケーションプラットフォームという点です。NEOでは、ブロックチェーン技術を利用して誰でも分散型アプリケーションを作成することができます。
NEOはイーサリアムの機能に加えて、他の仮想通貨の良いところ取りをした通貨と言えます。
仮想通貨Auger(オーガ)については、下記の記事で詳しく解説しています。

仮想通貨NEO(ネオ)の特徴

NEOの特徴1.『スマートコントラクトを実装:中国版イーサリアム』
仮想通貨NEO(ネオ)ではブロックチェーン上でスマートコントラクトを構築することができます。
スマートコントラクトとは、契約を第三者の手を介在させずに、自動で実行する仕組みのことです。こちらはイーサリアムの代表的な機能の1つでもあります。
わかりやすく説明すると、NEOのブロックチェーンには単なる取引の情報だけにとどまらず、『ある契約をしたら、○○を実行する』という条件を書き込むことができます。そしてこの「契約」と「実行」を第三者の手がなくても、自動的に完了してくれます。この一連の仕組みがスマートコントラクトです。
スマートコントラクトによって、ブロックチェーン上の「契約」を第三者の手を介さずに実行することができるだけでなく、複雑なトランザクションも速やかに実行できるというメリットが享受できます(コストや時間の削減)。
したがって、NEOのスマートコントラクトはデジタル資産管理の自動化を可能にします。
NEOプラットフォーム内で実行されるスマートコントラクト及びプラットフォームの開発は、多くのプログラミング言語(開発言語)に対応しています。
網羅しているプログラミング言語は下記の通りです。
- Microsoft.net
- Java
- Kotln
- Go
- Python
- Java
- .NET
- C
- C#
- C++
- その他
一方で、時価総額2位のEthereum(イーサリアム)は「Solidity」と言うプログラミング言語のみにしか対応していません。NEOのプラットフォームでは、C言語などのポピュラーな言語に加えて、非常に多岐に渡るプログラミング言語に対応していることがわかると思います。
世界中のシステムエンジニアの数で考えると、その中の90%の人たちがNEOを利用して、開発に取り組めるようになっているのです。
したがって、NEOでは、イーサリアムより数多くの技術者が分散型アプリケーションやスマートコントラクトを利用して開発に参加することができ、より良いプロダクトを生み出せる可能性を秘めています。
NEOの特徴2.『分散型アプリケーション(DApps)が開発可能』
NEOは分散型アプリケーションプラットフォームなので、ブロックチェーンを利用することで分散型アプリケーションを開発することができます。
分散型アプリケーションはDAppsとも呼ばれ、Decentralized Applicationsを略したものです。分散型アプリケーション(DApps)は第三者などの中央管理者を必要とせずに自立的に動くアプリケーションのことです。
Dapps=「非中央集権・分散型アプリケーション」
つまりDappsは今までのアプリケーションのように特定の管理者がいるわけではなく、完全に分散されていてコントロールする主体がない、新しい仕組みのアプリケーションなのです。
Dappsの定義
・アプリケーションはオープンソース。オペレーションが自動、かつ中央のコントロール主体を持たない。トークン、データ、レコードなどは暗号化されて分散化されたブロックチェーンを利用していること。
・アプリケーションは、オープンで流通可能な暗号通貨トークンを持つ。アプリケーションの利用に際してトークンを利用可能。参加者には、そのトークンによって報酬が支払われる。
・アプリケーションは、マーケットやユーザーからの改善要求、ユーザーの承認によって、プロトコルを改善していく。
NEOの特徴3.『DBFTアルゴリズム:ビザンチン問題を解決するブロック認証サイクル』

NEOプラットフォームはDBFT(Delegated Byzantine Fault Tolerant)という独自のブロック認証サイクルを採用しています。こちらは主にビザンチン問題を解決する合意形成システムです。
ビザンチン問題をわかりやすく説明すると「恣意的で悪意ある参加者の情報によって、ネットワーク全体で正しい合意形成ができなくなる問題」です。
メンバー間での合意が上手く形成できない問題は、システムにトラブルを発生させる要因となるため排除すべきです。
難しいと思いますが、これがDBFTであり、上記の流れでブロック認証が完了します。
NEOの特徴4.『仮想通貨NEO(NEOトークン)とGASトークン:二種類の通貨を利用する』
NEOのプラットフォーム内では仮想通貨NEO(NEOトークン)の他にGASというトークン通貨も利用しています。
GASもNEO同様にプラットフォーム内で使用することができます。GASトークンの用途としては、主にブックキーパーへの報酬やNEO保有者への配当という形で利用されています。
NEOトークンは上述した通り保有者にブックキーパーの投票を行なう権利を与えます。つまりNEOトークンがブロック認証の権利(ブックキーパーの投票権)を持つのに対し、GASトークンは、ブロック認証に対するインセンティブの役割を持つのです。
GASトークンはブックキーパーになった際の報酬としての役割を持つので、NEOとGASで分担することにより、NEOプラットホームをより効率的に運営することができます。
仮想通貨NEO(ネオ)の歴史
Antshares(アントシェアーズ)からリブランディングされた
2017年6月22日にAntshares(アントシェアーズ)からNEO(ネオ)にリブランディングされました。
名前が変わることで、現在、見事にNEOの認知度は高まりました。NEOの名前の方が覚えやすく、洗練されている感じが個人的にもするので、名称変更はブランディング的にも成功だったと言えるでしょう。
仮想通貨NEO(ネオ)のチャート・将来性

まず2017年から2018年にかけて高騰しています。これはAntshares(アントシェアーズ)からNEO(ネオ)へリブランディングしたことによるものです。
2017年8月の高騰はビットコインのハードフォークニュースによるビットコイン価格の上昇による仮想通貨全体の底上げによるものだと思われます。
2018年、2021年の高騰は仮想通貨バブルの影響を受けて、NEOの価格も急上昇しています。その後、現在はその高騰から一気に価格が下がり、3分の1の価格で落ち着いているという状況です。
総発行枚数の半分をNEO協議会が保有している
NEO(ネオ)の総発行枚数は1億NEOで、すでに全てが発行済みです。しかし、その発行済みのNEOの50%にあたる5000万NEOは初期の段階でNEO協議会に分配されています。
この50%のNEOはNEO協議会がNEOの開発や管理(サポート)の際に使用されているようですが、運営が価格操作ができてしまったり、中央集権的な構造が生まれる可能性もある状況でもあるのでNEOの懸念要素の一つだと言えます。
とは言え、NEOは「DBFT」と呼ばれる投票制のブロック認証サイクルを採用しているので、NEO協議会が一定数保有しておくことによって、むしろNEOを適切に管理することができているという見方もできます。
中国政府の仮想通貨への規制に影響される
昨今の動きなどを見ていると、中国が仮想通貨に対して否定的な対応を取る可能性が考えられます。そうなると、中国版イーサリアムのNEO(ネオ)がこの煽りを受けてしまう可能性も否めないでしょう。
中国国内の仮想通貨規制については、注視しておく必要があります。
NEO保有者にエアドロップ(Airdrop):オントロジー(ONT)を配布
Announcement: NEO will airdrop ONT to the community !https://t.co/BDBBhj3O0R pic.twitter.com/EXJEGF67vL— NEO Smart Economy (@NEO_Blockchain) 2018年2月12日
2018年にNEO(ネオ)から無事にエアドロップされた新たなトークンがOntology(ONT・オントロジー)です。
オントロジー(ONT)は従来のブロックチェーン技術をさらに応用した新しい高性能パブリックブロックチェーンプロジェクトで、オンチェーンという中国国内でも影響力が非常に大きいブロックチェーン企業によって開発されています。
いわゆる企業内で利用するための大規模なブロックチェーンです。なお1NEOあたり0.2ONTでエアドロップされました。
格付け機関「WeissRating」でNEOが上位にランクイン
「WeissRating」は1971年に創設された、投資対象などの格付けを行う米フロリダ州金融関連の独立系格付機関です。
今までに55000の機関や投資をサポートした実績を持ちます。
米国政府会計検査院(GAO)・バロンズ・ウォールストリートジャーナル・ニューヨークタイムズなどに取り上げられるほど信頼性が高いとされています。
そんな「WeissRating」でNEOの格付けが高い評価を得ました。
具体的には、「A」「B+」「B-」「C+」「C」「C-」「D+」「D」「D-」で評価される中で、NEOは「B+」の評価を得ました。
なおビットコインは「C+」、リップルは「C+」でした。上位の仮想通貨を抑えて、この評価は凄いですよね。
仮想通貨NEO(ネオ)の購入できるおすすめ取引所と購入方法

Neo(ネオ)は現在国内取引所に上場していません。したがってNEOを購入するには、海外取引所であるBinancenなどから購入する必要があります。
海外取引所では、Binanceをおすすめします。その理由は下記のとおり。
- 世界No.1の取引量・仮想通貨取扱い数
- 日本の取引所で上場していない通貨が取引できる
- 日本語対応していて、初心者でも簡単に取引可能
- 手数料が0.05%で他の取引所と比べても破格
- 登録したその日からすぐにトレードができる
- 無料で利用可能
手数料は下記のとおり。
取引手数料Maker(売り手) | 0.1(BNBを使えば0.05) |
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取引手数料Taker(買い手) | 0.1(BNBを使えば0.05) |
出金手数料 | 無料 |
登録料 | 無料 |
NEOの購入方法
- 1. CoinCheck(コインチェック)またはbitFlyer(ビットフライヤー)などの国内取引所に登録
- 2. 国内取引所でビットコインまたはイーサリアムを購入する
- 3. Binanceなどの海外取引所に登録する
- 4. 登録した海外取引所にビットコインまたはイーサリアムを送金する
- 5. NEOを購入する
bitFlyer(ビットフライヤー)基本情報

運営会社: 株式会社bitFlyer
資本金: 41 億 238 万円
手数料は下記のとおり。
btc売上販売料(販売所) | 無料 |
---|---|
btc売上販売料(取引所) | 0.01~0.15% |
アルトコイン売買手数料 | 0~0.2% |
最低入出金額 | 最低入金額: ¥1円~最低出金額: ¥1円~ |
日本円入金手数料 (クイック入金) | ¥324円 |
日本円入金手数料 (振込入金) | 振込手数料実費分 |
口座開設手数料 | 無料 |
日本円出金手数料 | ¥216~756円 |
FXに関しての概要は下記のとおり。
取引ツール | bitFlyerLightning |
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最大レバレッジ | 15倍 |
入金方法 | 銀行振込、クイック入金、コンビニ入金 |
アプリ対応 | ○ |
取引形態 | 先物取引信用取引 |
最低取引単位 | 0.00000001btc |
セキュリティ・管理に関しては下記参照。
2段階認証 | ○ |
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マルチ シグネチャー | ○ |
コールド ウォレット | ○ |
顧客資産 分散管理 | ○ |
サポート体制 | メール |
事業者登録 | ○ |
仮想通貨NEO(ネオ)のおすすめウォレット
NEOとGASを両方管理できる『Neon Wallet』がおすすめ
『Neon Wallet(ネオンウォレット)』はNEOプラットフォーム上で使われるNEOとGASの両方を管理できるウォレットです。こちらは無料で簡単に作れてしまうので、おすすめです。
まとめ

今回は、仮想通貨NEO(ネオ)について解説ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
中国版イーサリアムと呼ばれているほど注目されているコインですが、すでにスマートコントラクト市場はイーサリアムが上位を独占している状況です。
Dappsなどのアプリケーションでもイーサリアムの方が開発されている事例が多いです。NEOの課題としては、どのようにしてイーサリアムと差別化ができるかにかかっていると思います。
注目のコインですので、今後も公式サイトや公式ツイッターなどで情報を追っていきましょう。最後までお付き合いいただきありがとうございました。